OP
AI時代の追い風ラジオ。
この番組は、AIが当たり前になった時代に、つくる、はたらく、そだてる人の追い風になる話を、ゆるく、でも現場目線で考えていく番組です。
社長
うちも、そろそろAIで業務を効率化したいんですよ。
社長
Excelがいっぱいあるんで、AIで全部いい感じにまとめられませんか?
エージェント
Excel統合、完璧です!
担当者さん
あの……。
担当者さん
その前に、どれが最新版なのか、分からなくなっていまして。
ハヤテ君
あっ。
テイル先輩
いいところが見えてきたね。
テイル先輩
今日は、「Excel管理の限界が来たら、何をシステム化する?」を考えてみようか。
導入
今回のテーマは、Excel管理とシステム化です。
ただし、最初に言っておきたいことがあります。
テイル先輩
Excelは、悪者じゃない。
カナちゃん
あ、そこからなんですね。
テイル先輩
うん。むしろ、最初の業務管理としてはすごく優秀なんだよね。
テイル先輩
すぐ作れる。列を増やせる。現場の人が直せる。計算もできる。
ハヤテ君
たしかに。ちょっとした一覧なら、Excelが一番早いっしょ。
テイル先輩
そう。問題は、Excelを使うことじゃない。
テイル先輩
Excelに、業務システムの役割まで背負わせすぎることなんだ。
現場あるある
担当者さん
最初は、案件一覧だけだったんです。
担当者さん
でも、途中から見積金額、請求状況、担当者、進捗、問い合わせ履歴も入れるようになって。
担当者さん
気づいたら、同じようなファイルが部署ごとに増えていました。
ハヤテ君
あるあるだなあ。
ハヤテ君
「案件管理_最新版」とか。
カナちゃん
「案件管理_最新版_修正版」とか。
ハヤテ君
「案件管理_最新版_修正版_田中確認後」とか。
田中さん
あの……それ、たぶん私のデスクトップにあるのが本物です。
カナちゃん
……急に怖くなってきました。
テイル先輩
でも、田中さんが悪いわけじゃないんだ。
テイル先輩
会社の業務を支えてきたからこそ、田中さんに集まっている。
テイル先輩
これは、人の問題というより、仕組みのサインなんだよね。
限界サイン
では、Excel管理の限界サインを見ていきます。
テイル先輩
ひとつ目。最新版が分からない。
カナちゃん
ファイル名で管理していると、どれが正しいのか迷いますね。
テイル先輩
ふたつ目。誰が、いつ、何を変えたか分からない。
ハヤテ君
あー、数字が変わってるけど理由が分からないやつ。
テイル先輩
みっつ目。見ていい人、編集していい人を分けにくい。
カナちゃん
個人情報や金額が入っていたら、そこは大事ですね。
テイル先輩
よっつ目。転記が増える。
担当者さん
問い合わせ表から案件表へ、案件表から請求表へ、またコピーしています。
ハヤテ君
それ、AIに転記してもらえばいいっしょ。
エージェント
転記します!完璧です!
テイル先輩
その前に考えたいことがある。
テイル先輩
そもそも、なぜ同じ情報を何度も入力しているのか。
カナちゃん
あ、AIで転記を速くする前に、転記自体をなくせないか見るんですね。
テイル先輩
そうそう。そこがシステム化の入口なんだ。
何をシステム化するか
ハヤテ君
じゃあ、Excelを全部システムに作り替えればいい?
カナちゃん
それはそれで大変そうです。
テイル先輩
うん。いきなり全部はおすすめしない。
テイル先輩
まずは、小さくて、効果が見えやすい業務から。
ハヤテ君
小さくて、効果が見えやすい業務?
テイル先輩
判断基準は、いくつかあるよ。
テイル先輩
毎日使う。複数人で見る。ミスした時の影響が大きい。
テイル先輩
状態管理が必要。承認が必要。履歴を残したい。
テイル先輩
そして、同じ情報を何度も転記している。
カナちゃん
たとえば、問い合わせ管理とかですか?
テイル先輩
いい例だね。
テイル先輩
誰から来た問い合わせか。誰が対応中か。返事をしたか。未対応は残っていないか。
担当者さん
それ、今はメールとExcelとチャットを行き来しています。
ハヤテ君
あー、探す時間が増えるやつだ。
テイル先輩
他にも、見積書管理、請求書管理、案件管理、日報管理、予約管理。
テイル先輩
どれも、最初はExcelで十分だったけど、増えてくると仕組みが必要になりやすい。
AIの位置づけ
ハヤテ君
でも、ここまでAIの出番、少なくない?
テイル先輩
いい質問。
テイル先輩
この回で大事なのは、AIを主役にしないことなんだ。
カナちゃん
AIより先に、業務とデータの流れを見る。
テイル先輩
そう。AIは、その後にすごく効いてくる。
テイル先輩
たとえば、Excelの項目を見て、業務フローを整理してもらう。
テイル先輩
重複している項目を見つける。確認すべき権限や履歴を洗い出す。
テイル先輩
それから、画面案や入力項目、チェック項目のたたき台を作る。
ハヤテ君
つまり、AIに「全部いい感じにして」じゃなくて。
ハヤテ君
「このExcel管理、どこが限界で、どこをシステム化すべきか一緒に整理して」って聞く感じ?
テイル先輩
それ。かなりいい使い方。
エージェント
業務整理、支援します!
テイル先輩
うん、その立ち位置なら頼もしいね。
まとめ
今日のまとめです。
テイル先輩
ひとつ目。Excelは悪者ではありません。最初の業務管理には、速くて柔軟で、とても強い道具です。
カナちゃん
ふたつ目。最新版が分からない、変更履歴が追えない、権限管理が難しい、転記が増える。そうなったら、Excelが限界に近づいているサインです。
ハヤテ君
みっつ目。いきなり全部を作り替えず、問い合わせ、見積、請求、案件管理みたいな、小さくて効果が見えやすい業務からシステム化する。
テイル先輩
AIは、Excelを魔法のように直す主役ではなく、業務をほどき、システム化の候補を見つける追い風になる。
ED
AI時代の追い風ラジオ。第9回は、「Excel管理の限界が来たら、何をシステム化する?」でした。
この回の台本と、Excel管理の限界サイン、システム化候補の整理メモは、概要欄のページにまとめています。
それではまた。あなたのつくる、はたらく、そだてるに、よい追い風が吹きますように。