青木 亮宏 業務効率化

中小企業向け経営管理システムを自作してみた|KPI・予実・売上・資金繰りを一元化

会社を経営していると、毎日いろいろな数字を見ます。

売上。
問い合わせ件数。
商談数。
見積件数。
契約数。
広告費。
入金額。
売掛金。
経費。

ところが、これらの数字はきれいに一か所へまとまっているわけではありません。

Google Analyticsを開く。
広告管理画面を見る。
Googleカレンダーを見る。
案件管理を見る。
請求書を見る。
会計ソフトを見る。

それぞれを開いて、頭の中でつなぎ合わせる。

経営者なら似たようなことをしている方も多いのではないでしょうか。

私自身、

「会社の状態を、一画面で見たい」

とずっと思っていました。

そこで、自社用の経営管理システムを作り始めることにしました。


売上だけ見ても、会社の未来は分からない

経営数字というと、まず売上や利益を思い浮かべます。

もちろん大切です。

ただ、売上はある意味では「結果」です。

例えば今月の売上が悪かったとしても、その原因はもっと前に発生しています。

問い合わせが減ったのかもしれない。

商談への転換率が落ちたのかもしれない。

見積は出ているものの、契約につながっていないのかもしれない。

つまり、

売上だけを見ていても、原因が分からない。

そこで、次のような流れをまとめて見られるようにしたいと考えました。

PV

問い合わせ

アポ

商談

見積

契約

売上

入金

ここまでつながると、かなり会社の状態が見えるようになります。


最初に作ったのは、日次のKPI管理表

まずは非常にシンプルなところから始めました。

毎日、

  • HPのPV
  • LPのPV
  • 問い合わせ数
  • 架電・DM数
  • アポ数
  • 商談数
  • 見積提出数
  • 契約数
  • 契約金額
  • 売上
  • 入金
  • 売掛金
  • 広告費

を記録する表です。

日別で記録し、月ごと、年間で集計します。

これだけでも、

「今月は問い合わせが少ない」

「商談は増えているが契約率が低い」

「広告費は増えたが問い合わせにつながっていない」

といったことが分かるようになります。


でも、毎日手入力するのは続かない

表を作った直後に、次の問題が出てきました。

これ、毎日入力するのは面倒だな。

経営管理のために毎朝10分、20分と数字を転記していたら、本末転倒です。

そのため、最初から自動化する前提で設計しています。

例えば、

HP・LPのPV

Google Analyticsから自動取得。

アポ・商談

Googleカレンダーから自動集計。

カレンダーの予定名を、

「アポ」
「商談」

など一定のルールにしておけば、自動で件数を取得できます。

問い合わせ・見積・契約

案件管理データから自動集計。

問い合わせ日、見積提出日、契約日、契約金額を持っておけば、日次KPIへ自動反映できます。

つまり、

人間が入力するのではなく、普段の業務をしていれば数字が勝手に集まる

状態を目指しています。


予実管理だけでは、少し足りなかった

こうした仕組みは一般的には「予実管理システム」に近いものです。

例えば、

  • 売上目標
  • 売上実績
  • 経費予算
  • 経費実績
  • 粗利
  • 達成率

などを管理します。

ただ、今回作りたいものは、もう少し範囲が広いです。

売上や経費だけではなく、

売上が生まれる前の営業活動

も見たい。

さらに、

売上の後の入金や資金繰り

も見たい。

そのため、どちらかというと、

経営管理システム

あるいは、

経営ダッシュボード

と呼ぶ方が近いと思っています。


「営業の未来」と「財務の現在」を一緒に見る

このシステムで最終的に見たいものは、大きく3つあります。

1. 営業の未来

  • PV
  • 問い合わせ
  • アポ
  • 商談
  • 見積
  • 契約

これを見ることで、今後の売上を予測します。

2. 財務の現在

  • 売上
  • 粗利
  • 経費
  • 入金
  • 売掛金

会社が現在どのような状態なのかを確認します。

3. 資金の未来

  • 入金予定
  • 固定費
  • 外注費
  • 採用費
  • 広告費
  • 現預金

ここまで見られれば、

「来月、再来月に資金はどの程度残るのか」

というところまで把握できます。


数字がつながると、改善ポイントも見えてくる

例えば、

問い合わせが20件。

商談が10件。

見積が8件。

契約が2件。

この場合、

問い合わせ数を増やすよりも、

見積から契約への転換率

を改善した方がよいかもしれません。

逆に、

PVは多いのに問い合わせが少ないのであれば、

LPや問い合わせ導線の問題かもしれません。

さらに、

広告費を10万円使って、

問い合わせ10件。

そこから契約2件。

契約金額300万円。

というところまでつながれば、

広告費に対する成果も分かります。

感覚ではなく、数字で判断できます。


毎朝、会社の健康診断をする

最終的には、この仕組みを、

会社の健康診断

のようなものにしたいと思っています。

朝に画面を開けば、

  • 昨日の問い合わせ
  • 今月の商談
  • 見積状況
  • 契約金額
  • 月間目標との差
  • 入金予定
  • 経費
  • 現預金

が見える。

そして、

「今月は大丈夫なのか」

「来月はどうなのか」

「どこを改善すべきなのか」

が分かる。

それが理想です。


最初はGoogleスプレッドシートから

いきなり大きなシステムを作る予定はありません。

まずは、

Googleスプレッドシート + Google Apps Script

から始めています。

Google Analytics、Googleカレンダー、案件情報などをつなぎ、自動集計します。

実際に自社で使いながら、

「本当に必要な数字は何か」

「どの画面を見るのか」

「どこまで自動化すれば便利なのか」

を検証します。


自社で使ってから、サービス化を考える

業務システムを作るとき、最初から機能を増やしすぎると、結局使われないものになりがちです。

今回はまず、自分たちで毎日使います。

使ってみて、

「これは便利だった」

「この数字はいらなかった」

「ここはもっと自動化したい」

という改善を積み重ねます。

その先で、中小企業向けの経営管理システムとして提供できる形になるかもしれません。

ただ、最初の目的はシンプルです。

自分自身が毎朝見たい経営画面を作る。

そこから始めます。


まとめ

会社には、多くの数字があります。

ただし、

数字があることと、経営に使えることは別です。

PV、問い合わせ、商談、見積、契約、売上、入金、経費。

これらがつながって初めて、

「会社が今どうなっているのか」

「この先どうなりそうなのか」

が見えてきます。

今回、自社で作り始めたのは、

KPI・KGI、営業、予実、売上、入金、経費、資金繰りをまとめて見る経営管理システム

です。

まずは自社で実験します。

完成したものを作るというより、毎日使いながら育てていく。

その過程も、今後記事にしていきたいと思います。

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