生成AI導入支援

FDEとSESの違い|現場に入り、一緒に考えてつくるエンジニアという働き方

最近、AIやシステム開発の分野で「FDE」という言葉を聞く機会が増えてきました。

FDEとは、簡単にいうと、

お客様の現場に入り、課題を一緒に考えながら、必要な仕組みをつくっていくエンジニア

のことです。

一方、日本のIT業界では「SES」という働き方も昔からよく知られています。

どちらも外部のエンジニアが企業の仕事に関わるため、似ているように見えます。

では、何が違うのでしょうか。

SESは「必要なエンジニアに入ってもらう」仕組み

SESでは、

「この開発を手伝ってほしい」

「この技術を使える人が足りない」

「開発チームにもう1人エンジニアが必要」

といった場合に、外部のエンジニアがプロジェクトに参加します。

たとえば、

  • Webシステムを開発できる人がほしい
  • Javaを使える人がほしい
  • インフラ担当者が足りない

といったように、必要な役割が比較的はっきりしているケースです。

すでに作るものや開発体制がある程度決まっていて、その中にエンジニアが参加するイメージに近いでしょう。

もちろん、SESでも業務改善を提案したり、お客様と相談しながら開発を進めたりすることはあります。

そのため、すべてをきれいに分けられるわけではありません。

FDEは「何をすればよいか」から一緒に考える

FDEは少し考え方が違います。

たとえば、お客様から、

「AIを使って業務を効率化したいけれど、何から始めたらよいか分からない」

という相談があったとします。

この時点では、

何を作るのか。

どのAIを使うのか。

そもそもシステムを作る必要があるのか。

まだ何も決まっていません。

FDEは、こうした段階からお客様の業務を見て、

「まず、この作業から試してみましょう」

「ここは既存のサービスを使った方が安く済みそうです」

「この部分だけ簡単なツールを作ってみましょう」

と、一緒に解決方法を考えていきます。

そして、必要であれば自分で実際に作ります。

つまり、

相談する人と、作る人が分かれていない

というのがFDEの大きな特徴です。

たとえば、こんな違いがあります

ある会社で、

「毎日届く注文書を社員が見ながらシステムへ手入力している」

という課題があったとします。

SESの場合、

「注文書を読み取るシステムを開発するので、エンジニアを1名お願いしたい」

というところから仕事が始まることが多いでしょう。

一方FDEの場合は、

「この入力作業を何とか減らせないでしょうか」

という相談から始まります。

そこで実際の仕事を確認し、

  • 注文書はどんな形式なのか
  • 1日に何枚届くのか
  • 手書きはあるのか
  • どこまで自動化すべきなのか
  • 今使っているシステムにどう登録するのか

といったことを整理します。

その結果、

「全部を自動化するより、まず読み取りだけ自動化して、人が確認してから登録する仕組みにしましょう」

となるかもしれません。

そして小さく試してみて、うまくいけば少しずつ広げていきます。

このように、

現場を見る → 考える → 試す → 改善する

ところまで一緒に進めるのがFDE型の支援です。

FDEだからといって、毎日会社にいる必要はない

「現場に入る」と聞くと、毎日お客様の会社に常駐するイメージを持つかもしれません。

ただ、必ずしもそうではありません。

オンラインで毎週打ち合わせを行い、

チャットなどで随時相談しながら、

必要なときに業務を確認して、

月に数時間、あるいは週に数時間だけ関わる形も考えられます。

重要なのは、働く場所や時間ではなく、

お客様の業務を理解して、一緒に改善していくこと

です。

そのため、中小企業でも利用しやすい形にできます。

FDEとSES、どちらが良いのか

どちらが優れている、という話ではありません。

すでに作るものが決まっていて、

「開発する人が足りない」

という場合は、SESは非常に使いやすい仕組みです。

一方で、

  • 何を作ればよいかまだ分からない
  • AIを使いたいけれど、使いどころが分からない
  • 現場を見ながら改善方法を考えてほしい
  • 提案だけではなく、必要なら実際に作ってほしい

という場合は、FDE型の支援が向いています。

簡単に分けると、

SES:必要な人に入ってもらう

FDE:必要なことを一緒に考えて、実際に進めてもらう

という違いです。

AIの普及でFDEが注目されている理由

最近FDEという言葉が注目されている背景には、生成AIの普及があります。

AIは、導入すればすぐに会社の仕事が変わるものではありません。

「どの仕事に使うのか」

「どこまで任せるのか」

「間違えた場合はどうするのか」

「情報漏えいは大丈夫なのか」

「今のシステムとどうつなぐのか」

など、実際の業務に合わせて考える必要があります。

そのため、

AIについて説明するだけの人でも、

言われたものを開発するだけの人でもなく、

業務を理解して、技術を使って一緒に解決できる人

が必要になってきています。

OpenAIやPalantirなどでも、顧客企業と直接関わりながら技術導入を進めるFDEという役割が設けられています。

これからAIがさらに企業の業務に入っていくにつれて、日本でもこうした働き方は増えていくのではないでしょうか。

私たちが大切にしていること

テイルウインドでも、

「最初からシステムを作りましょう」

というご提案はしていません。

まずお話を聞いて、

今の業務を確認し、

既存のサービスで解決できるなら、それをご提案する。

小さく試した方がよければ、まず試してみる。

そして、本当に必要になったところだけを作る。

そんな進め方を大切にしています。

FDEという言葉自体はまだ馴染みがないかもしれませんが、

相談だけで終わらず、必要なら一緒に手を動かす。

という考え方は、これからのAI導入やシステム開発では、より重要になっていくと考えています。

「AIを使いたいけれど、何をすればよいか分からない」

「今の業務をもう少し楽にできないだろうか」

そんな段階でも大丈夫です。

まずは、今困っていることから一緒に整理してみませんか。

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